http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170622/k10011026151000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_022

本人の細胞の一部を卵子に移植する新しい方法を使って、国内で初めて4人の女性が体外受精での出産に成功したと、大阪市にある不妊治療専門のクリニックなどで作るグループが発表しました。
これは大阪市北区にある不妊治療専門の「HORACグランフロント大阪クリニック」などで作るグループが21日発表したものです。

この方法は、加齢などで老化した卵子を体外受精させる際、本人の細胞から取り出した「ミトコンドリア」というごく小さな器官を移植することで卵子の質が改善し、妊娠しやすくなるとされるものです。

グループは臨床研究で、この方法を使った受精卵を21人の女性の子宮に戻した結果、27歳から36歳までの4人の女性が、国内では初めて無事に出産したということです。

HORACグランフロント大阪クリニックの森本義晴院長は「卵子の状態が悪く、出産を諦めかけていた女性が出産できたことで、この治療法が新たな希望になったことをうれしく思っています」とコメントしています。

この技術をめぐっては、日本産科婦人科学会がおととし、「科学的な効果は十分に検証されておらず、初期の研究や実験段階の治療法だと考えられる」との見解を示したうえで、臨床研究の実施を承認していました。

6月22日 4時40分