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国内の空港ではこれまで出発エリアにしかなかった免税店が、成田空港の到着エリアに、ことし秋、初めてオープンすることになりました。海外から帰国した人たちが、外国の空港でなく成田空港で免税品が買えるようになり、空港会社では売上げの増加に期待しています。
成田空港の新しい免税店は、今年度から、国の規制緩和によって空港に到着してから税関の検査を受けるまでの到着エリアにも免税店が設置できるようになったことを受けて、設けられます。

成田空港会社では、3つあるターミナルに合わせて5つの免税店を設置する予定で、このうち、ことし9月上旬に全国に先駆けてオープンを目指している第2ターミナルの2店舗は、広さがそれぞれ100平方メートルほどで外国製の酒やたばこを販売するということです。

外国の空港でなく成田空港で免税品が買え、国内の店舗に比べて酒税やたばこ税などが免除されるため、およそ10%から30%安くなるということで、空港会社では、売上げの増加に期待しています。

成田空港会社リテール営業部江口洋臣次長は「日本人の旅行者が免税品を海外の空港から持ち運ぶ手間が省けるなど、利便性が高まるので、多くの人に利用してもらいたい」と話しています。
国内消費押し上げに期待
財務省によりますと、税収に直結する免税品は、原則として外国人旅行者などが国外に持ち出す物品を前提としているため、これまで、国内の空港の免税店は出国手続きを終えたあとの出発エリアにのみ設置が認められていました。

しかし、シンガポールや香港など海外では、到着エリアに免税店を設けている空港が多くあり、国は国内消費の押し上げにつなげようと、今年度から、到着エリアにも免税店を設置できるようにしました。

到着エリアの免税店で免税が適用されるのは、海外や航空機の機内で購入したものと合わせて、酒類が3本まで、たばこが400本までなどと定められていて、これを超えた場合は課税の対象となります。

国土交通省によりますと羽田空港や関西空港などでも到着エリアへの免税店設置の検討が進められているということです。
日本人旅行者からは期待の声
成田空港で海外から帰国した日本人旅行者からは、到着エリアに新たに免税店が設けられることに期待する声などが聞かれました。

アメリカから帰国した40代の女性は「海外の空港で急いでいると、免税店に立ち寄る時間がないときもあるので、日本でも買う機会があると便利だと思います」と話していました。

また20代の男性は「海外の空港で買い物をして持って帰ってくるのは面倒だと思うことがあります。免税店の商品は海外と日本で違いはないと感じるので、日本で買ってもいいと思います」と話していました。

6月30日 4時16分