夏の観光シーズンを前に、坂井市三国町安島の東尋坊で三日、プロの潜水士らによる水中クリーンアップ活動が始まった。
四人が潜り、最初の一時間で見つかったごみは空き缶やペットボトルなど十個足らず。「良い意味で期待を裏切られた。
本当に美しい海」と称賛の声が上がった。

 日本釣用品工業会が二〇一三年度から取り組む環境保全・社会貢献事業の一環で、県内では初めて。

 この日は、潜水士四人と補助員五人が午前十時に作業を開始。潮の流れなどを読み、多くの生活ごみが漂着しそうな
ロウソク岩付近を探索したが、ほとんど見つからなかった。

 クリーンアップ活動は二十五道県(三月末現在)で実施され、県外では自転車や家電などが見つかったこともあるという。

 潜水士の中屋貴央さん(38)=岩手県出身=は「本当にごみが少なく、生きものがたくさんいるきれいな海。
この美しさが保たれることを願い、しっかり活動したい」と語った。四〜七日は崎漁港(三国町崎)で実施する予定。

 清掃場所は雄島漁協や東尋坊観光協会、坂井市三国観光協会や市観光連盟が選んだ。
同連盟の石川基重事務局長は「きれいな海でお客さまをお迎えしたい」と作業を見守った。

 昨年の東尋坊への観光客数は延べ百四十四万一千人で、県内観光地では最多となっている。

 (北原愛)

中日新聞 
http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20170704/CK2017070402000012.html?ref=hourly