http://www.nikkei.com/article/DGXLASFD04H1D_U7A700C1000000/

2017/7/5 1:31

 名古屋市の路上で2015年12月、イラン人男性が集団暴行され死亡した事件で、傷害致死罪などに問われたイラン人のホセイン・ドンヤーイ被告(35)の裁判員裁判で、名古屋地裁は4日、懲役6年6月(求刑懲役7年6月)の判決を言い渡した。この事件で判決を受けたのは3人目。

 他のイラン人との共謀が成立するかが争点だった。田辺三保子裁判長は判決理由で、被告が直接暴行したことは認めなかったが、「バットのようなもので車をたたいて恐怖心を与え、暴行に加担した」と指摘。「事前に連絡を取り、意思を通じ合って行った」と述べた。

 判決によると、被告は複数のイラン人と共謀して同市中川区の路上でアナミ・シルマルド・ミラードさん(当時27)の乗用車を別の乗用車で挟み撃ちにして襲い、脚などを刃物で刺して死なせた。また事件後、海外に不法に出国した。

 違法薬物の密売を巡るトラブルが動機とみられ、共犯のうち2人は懲役4年の一審判決が確定。主犯格とされる男は事件後に日本を出国し、イラン当局に逮捕されている。〔共同〕