島根県に大雨の特別警報を発表したことを受けて、気象庁の梶原靖司予報課長は、午前7時から記者会見を開き、「島根県では、これまでに経験したことのないような大雨になっている。重大な危険が差し迫った異常事態だ。土砂崩れや浸水による重大な災害がすでに発生していてもおかしくない」と述べました。

そのうえで、「直ちに地元自治体が発表している避難情報に従うなど適切な行動をとり、危険な場所には近づかないでほしい。すでに外に出ることが危険な場合には、住宅の2階やがけから離れた部屋に退避するなど、身を守るため最善を尽くしてほしい。すでに避難を完了していても油断しないでほしい」と最大級の警戒を呼びかけました。

また、大雨の要因について「北陸などで記録的な大雨を降らせた前線が中国地方付近に停滞し、高気圧の縁を回る非常に湿った空気が島根県西部に流れ込んで、発達した積乱雲が帯状に連なる「線状降水帯」が発生し、同じような場所に非常に激しい雨や猛烈な雨をもたらしている」と述べました。

そのうえで、今後の雨の見通しについては、「島根県では、きょう昼前まで非常に激しい雨が降るおそれがあり、さらに危険度が高まる見込みだ。広島県でも北部を中心に大雨となる状況で今後の雨の降り方によっては、広島県に特別警報が拡大する可能性もあるので、広島県でも厳重な警戒をしてほしい」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170705/K10011043241_1707050713_1707050716_01_03.jpg
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170705/k10011043241000.html