【連続青酸死公判】元気だったのに亡くなり驚いた―被害男性の妹が証言 葬儀の帰り「指輪あげる」と言われ筧被告への印象一変
産經新聞:2017.7.5 09:03更新
http://www.sankei.com/west/news/170705/wst1707050016-n1.html

 府内や大阪、兵庫の3府県で起きた連続青酸死事件で、夫や内縁男性ら4人に青酸化合物を飲ませて殺害したなどとして、3件の殺人罪と1件の強盗殺人未遂罪に問われた筧(かけひ)千佐子被告(70)の裁判員裁判の第5回公判が4日、京都地裁(中川綾子裁判長)で開かれた。
夫の勇夫さん=当時(75)=の妹が証人として出廷し、勇夫さんについて「元気だったのに亡くなって驚いた」などと証言した。

 勇夫さんについて「最後に会ったのは(亡くなる約4カ月前の)墓参りで、元気にしていた」とし、亡くなったと聞いて「驚いた。交通事故かと思ったくらい」と振り返った。

 筧被告と再婚したことは知らず、勇夫さんの葬儀で初めて筧被告と会ったという。
筧被告の最初の印象は「おしとやかでいい人」だったが、葬祭場から帰るタクシーの中でいきなり「指輪をきょうだいに一つずつあげる」と言われ、印象が一変したと明かした。

 また、筧被告が勇夫さんが自宅2階で倒れたときのことを「(1階にいて)テレビを付けていたので音などは聞こえなかった」と話したため、不思議に思ったとも証言した。

 一方、勇夫さんが通っていた向日市の医院の医師の証人尋問も行われた。
医師によると、事件直前の平成25年12月28日午前11時半ごろ、筧被告が1人で来院し「21日ごろに勇夫さんが下あごや首の痛みを訴えていた」と話したという。

 しかし、医師がその場で勇夫さんに電話して確認すると否定され、筧被告から「何か起こったらどうしたらいいの」と強く責められたという。