【ニューヨーク=橋本潤也】核兵器の開発や保有などを初めて法的に禁止する「核兵器禁止条約」が7日午前(日本時間7日深夜)、ニューヨークの国連本部で採決され、賛成多数で採択された。

 条約の前文には「被害者(ヒバクシャ)の容認しがたい苦しみと損害に留意する」と明記し、広島や長崎の被爆者へのメッセージが込められている。

 国連加盟193か国のうち、投票したのは124か国。賛成は122か国。北大西洋条約機構(NATO)加盟国で交渉会議に唯一参加したオランダが反対し、シンガポールが棄権した。採択が決まると場内は大きな拍手に包まれた。

 条約は、核兵器の使用、開発、生産、保有、貯蔵、実験、使用の威嚇などを禁止。核軍縮の進展が緩慢で、核保有国が核兵器に安全保障上、依存していることに懸念を示している。平和目的のため原子力を研究、利用する権利には影響を及ぼさないとしている。

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