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欧州訪問中の安倍晋三首相は8日午後(日本時間同日夜)、ドイツ・ハンブルクでトランプ米大統領と首脳会談を行った。北朝鮮問題について安倍首相が「圧力を一段階引き上げる必要がある」と指摘し、両首脳は引き続き緊密に連携していくことで一致した。

 トランプ氏との個別会談は5月の主要7カ国首脳会議(G7サミット)以来で、3回目。今回は主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)にあわせ、約30分間行った。

 日本政府の説明によると、トランプ氏は北朝鮮について「核・ミサイルは大きな脅威であり、引き続き議論を続けていきたい」と発言。ただ今回の会談で、圧力強化に慎重な中国やロシアへの対応については話し合われなかったという。

 一方、トランプ氏は対日貿易赤字に触れ、相互的なマーケット(市場)アクセスの重要性を指摘。首相は「日米がウィンウィンの経済関係を深めていくためにしっかり議論していきたい」と応じた。米側が意欲を見せる日米の自由貿易協定(FTA)についてトランプ氏から言及はなく、日本と欧州連合(EU)が大枠で合意した経済連携協定(EPA)も話題にならなかったという。(ハンブルク=久木良太)