学校法人「森友学園」(大阪市)が開校を目指した小学校の設置認可などをめぐり、大阪府議会に参考人招致された籠池泰典・前理事長は10日の本会議で、国有地の取得について鴻池祥肇参院議員に働きかけていたことを改めて認めた。この際に封筒を持参したことについて「中身について錯覚されていたのだろうけど、『無礼者』とおっしゃった。なかなかの迫力で、失礼なことをしたのかなと思った」と語った。

 籠池氏は国会での証人喚問の時と同様、私立小学校の設置基準の緩和や、設置認可の申請に関し、日本維新の会の東徹参院議員、自民党府議だった故・畠成章氏らに相談したことも改めて語った。東氏はすでに面会したことは認めているが、不当な働きかけは否定している。

 さらに、自民府議から「安倍昭恵夫人から本当に100万円の寄付があったのか」と質問されると、「100万円の授受は当然ございました。私の記憶が明確に残っているということは、確実に(寄付が)あったということの証拠」と改めて主張した。

 籠池氏は国会の証人喚問などで、2015年9月に昭恵氏から100万円の寄付を受け取ったと証言していた。この日の質疑では当時のやりとりについて「私の園長室で昭恵夫人が人払いして、秘書が出ていった。その時にカバンの中から封筒を取りだし、『安倍晋三からです』ということでいただいた」と語った。

 籠池氏の説明によると、籠池氏はその後、昭恵氏に、開校を目指す小学校の名誉校長就任を要請し、「1秒おいて、快諾された」という。昭恵氏との当日の昼食や講演会費についても具体的に語ったほか、帰路についた昭恵氏から電話があり、「『名前は出さないようにお願いします』ということだった」と話した。

 昭恵氏のフェイスブックでは、「100万円の寄付金をお渡したことも、講演料を頂いたこともありません」とする反論が掲載されている。
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