http://www.jiji.com/sp/article?k=2017071801087&;g=soc

 日本原子力研究開発機構の大洗研究開発センター(茨城県大洗町)で放射性物質が入った容器が破裂し作業員5人が被ばくした事故で、原子力機構は18日、破裂した容器で21年前、今回の事故と同様に内側のビニール袋が膨張する異常があったことを明らかにした。新たに見つかった当時の点検記録で判明したという。

 機構はこれまで、1991年の保管開始から容器を点検していなかったと説明していた。膨張が確認された96年時点で適切な対策が取られていれば事故を防げた可能性があり、機構は異常の情報が内部でどう取り扱われたかなどを調べる。

 機構によると、点検記録は事故が起きた同センター燃料研究棟のハードディスクで見つかった。研究棟で保管されていた放射性物質入りの金属製容器64個を、96年5〜7月と97年2月に点検し、このうち事故が起きた1010番容器を含む23個で異常があった。

2017年07月18日20時03分