文学部の研究は多分に趣味的だと思います。
様々な物語をパズル的に読み解いて、ゲームの裏技を見つけるのと似た努力をしているように思います。
基本的に衒学的なのです。
しかも文学部で学んだら、皆を喜ばせる文学作品を書く力が身につくかというと...ほとんどつきません。
技術革新と経済的合理性を追求する実務の世界で、文学部で学んだ人が活躍する場は殆どないといっていいでしょう。
地理学は工学的・理学的知識がなければ、その研究を推進できないし。
そして、心理学も現在は実験科学的な側面が強いので、文学部の研究者はほとんど大きな仕事ができません。
こうした意味で、文学部に実学的な意味はほとんどありません。
でも、実社会の役に立たなくても、これを追求する一部の人たち(修行僧のようなものです)がその国の文化を記録するために必要です。
だから、文学部は役立たずでも存続させる必要があります。
文学部の人たちは「文学は役に立つ」などと嘘をついてはいけません.
むしろ「文学部は役に立たないけど,役に立たないものも保持しておく余裕を日本国は持つべきだ!」と主張すべきでしょう。