【アゴラ】 百田尚樹氏の批判した電波利権
http://agora-web.jp/archives/1646604.html

彼の主要な批判対象は「広告料ではなく地上波の既得権」なのだ。
UHF帯だけで30チャンネル以上とれる周波数で実質的に7局の寡占体制が続いている。
この帯域をBS局や通信業者に開放すれば、数十チャンネルが競争するので(
アメリカのように)放送法の「政治的中立」という規定なんか必要なくなるのだ。

ところが百田氏の雑談に大騒ぎするテレビも新聞も、この問題にはふれない。
それどころか、これを批判すると出入り禁止になる。おかげで私は『電波利権』
という本を出してから、「朝まで生テレビ」と「そこまで言って委員会」以外の
地上波の番組には出演できなくなった。

自民党の勉強会で、この程度の雑談はいくらでもある。それを大手メディアが騒げば
大事件になるが、百田氏が問題にした電波利権は(系列の新聞社も)黙殺する。
批判したら、スポンサーより恐い総務省に意地悪されるからだ。これこそ組織的な言論統制である。

しょせんテレビ局なんて、役所の守ってくれる利権にぶら下がって商売している規制産業だ。
こういうときだけ「言論の自由」を振り回して、正義の味方を気取るのはやめてほしい。