産経ニュース、2017.7.30 19:00更新
http://www.sankei.com/premium/news/170730/prm1707300007-n1.html

 スポーツやサウナの後のビールをやめることができないという人はいないだろうか。「教えて!goo」にも「ビール≠水分?」という質問が寄せられていた。「スポーツの後のビールの美味しさは『生きていてよかった』とさえ思います」という質問者が、「ビール≠水分」という点に疑問を呈している。そこで兵庫医科大学の教授で「教えて!『かくれ脱水』委員会」の委員長でもある服部益治先生に、なぜビールなどのアルコールは水分補給にならないのか、アルコール以外の水分補給にならない飲み物は何があるのか、逆に水分補給におススメの飲み物、はたまた熱中症のこの季節、脱水を防ぐために尿意を我慢してもいいかなどを聞いてみた。

 アルコールはなぜ水分補給にならない?

 まずは最初の疑問、ビール(や他のアルコール)を飲んでもなぜ水分補給にならないと言われるのか、その理由を聞いた。

 「水分を補給しても、腎臓は尿として水分を体外に排出します。この尿が増加することを利尿と言います。利尿作用が強い飲み物は、補給しても思ったほど水分が身体に残らないというわけです。アルコールは腎臓の血液の循環を増やし、結果的に尿が増えます。ビールなどのアルコールを飲むと、飲んだ以上に排尿があります。夜中や朝にのどが乾くのを経験した方もおられると思います」(服部先生)