>>176
>宇宙観測の実測値エネルギーの方が、理論値よりも大きいから、
>それを埋める形で、ダークエネルギーが仮に設定されたのだろうと、思ってしまうわけです。

まず「宇宙が加速膨張しているらしい」という観測事実があるわけです
この宇宙が既知の物質とエネルギーだけで出来ているとすると、
アインシュタイン方程式の解は「重力の作用で宇宙が縮む」というものになり観測事実と合わない
そこで重力に打ち勝って宇宙を膨張させるような斥力が働いていると考える必要がある
この斥力の役割をするのがアインシュタイン方程式に出てくる宇宙定数Λであり、ダークエネルギーです

この斥力の源が何なのかはまったく未知です。正体が何なのか全然わかってません
既存のエネルギーで説明できないのでダークエネルギーと呼ばれてます
既存のエネルギーだけでは不足するので足りない分をどこからか持ってこないと
エネルギー収支の帳尻が合わないことになる

引用した>>176さんの言ってる内容はこの部分の話だと思います

じゃあ不足のエネルギーをどこからもってくるかと考えるわけですが、いちばん手っ取り早いのは
真空そのものが持っているエネルギーが使われていると考えればいいだろう、となります
場の量子論では真空のエネルギーというものを理論的に計算できるからです

ところが宇宙膨張の観測データを調べてみて、
宇宙で斥力として働いているはずのエネルギーの大きさを割り出したところ、
場の量子論から計算される真空のエネルギーの理論値とは全然ケタが合ってない
場の量子論の理論値のほうが120桁も大きいということがわかった
さて、この不一致をどうしたらいいのか?という話です

ダークエネルギーというのは本当に正体不明のエネルギーなので
真空のエネルギーが斥力となって宇宙を膨張させているというのも1つの仮説にすぎない
真空のエネルギー自体は必ずしも斥力の働きに使わなければならないというもんでもはない
斥力以外にも光子のような粒子を作りだすのにも使えるし、宇宙の温度を上げることにも使える

実際の宇宙で真空のエネルギーが何にどれだけ使われているのかはよく分かってない
宇宙膨張の駆動源とするにはそのままではエネルギーが大きすぎるので
その場合は何かエネルギーの収支を合わせるための仕組みを考えないとダメ

おっしゃるように宇宙の外に真空のエネルギーが漏れてるのかも知れない(仕組みはわからないけど)
あるいは時空自体が局所的に伸び縮みしていて、その振動に真空エネルギーが使われているなんて理論もある
この理論だと伸びる方向と縮む方向でエネルギーが大体相殺されるんだけど
伸びるほうが微妙に勝ってるとすると、それがちょう斥力として欲しいオーダーのエネルギーになるらしい
でもその時空の振動というのがとても観測できそうもない小さな振動なので仮説の域を出るのは難しい

だいたいそんな感じです
ひとことでいうとどれも仮説で、決定打がない