稲田防衛相辞任の背後には、防衛省制服組と現場の反発があったと言われるが、それについて自衛隊幹部が言う。
「一言で言うなら、国を守るか、防衛大臣を守るかと言えば、われわれは国を守るということです。
北朝鮮の脅威が待ったなしのこの時に、率直に言って稲田大臣では、もはや限界だったのです」

自衛隊幹部が話す。
「7月7日午後、G20首脳会議を抜け駆けして行った米ロ首脳会談で、トランプ大統領はプーチン大統領に、8月15日の北朝鮮空爆を告げたといいます。
仰天したプーチン大統領は、『冷静になってくれ』と言って、翌8日のG20首脳ランチ・ミーティングの際に、再びトランプ大統領を別室に連れ出した。
そこで早急な空爆を思いとどまるよう必死に説得した模様です」
その直後に行われたトランプ・習近平会談でも空爆を主張するトランプ大統領を習主席がなだめるという同様の光景が見られたという。

すべての騒動の「震源地」である稲田防衛相が、8月3日に行われると言われる内閣改造を待たずしてクビになった背景は、防衛省制服組と現場の自衛官の「猛爆撃」があったのだ。
(週刊現代 2017年08月12日号)より