東芝の子会社だったアメリカのウェスチングハウスに原子力発電所の建設を発注したアメリカの電力会社は、ウェスチングハウスが経営破綻した結果、工期が遅れ、建設コストが膨らんでいるとして、2基の原発の建設を断念すると発表しました。
東芝の元子会社で、アメリカの南部、サウスカロライナ州とジョージア州で合わせて4基の原子力発電所の建設を進めていたウェスチングハウスは、ことし3月に経営破綻しました。

ウェスチングハウスに2基の建設を発注したサウスカロライナ州のスキャナ電力は、31日、建設を断念すると発表しました。
この理由として、ウェスチングハウスの経営破綻で、当初の計画より工期が遅れ、建設コストが膨らんでいるほか、運転開始が税制の優遇措置を受けるための期限である2021年1月に間に合わないことを挙げています。

アメリカでは1979年のスリーマイル島の原発事故以降、新規の建設がないことから今回の建設が注目されていました。
スキャナ電力は「利用者や株主のみならず、原子力産業全体に影響することを認識しているが、数か月にわたる検討の結果、建設の断念を決めた」とコメントしています。

配信 8月1日 9時07分
NHK NEWS WEB
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