■名称公募の「県境稜線トレイル」、応募多数も仮称を使用 

 「山の日」の11日、県立森林公園「21世紀の森」(沼田市、川場村)で行われたイベントで県は
新潟、長野県境の約100キロの稜線トレイルの正式名称を「ぐんま県境稜線トレイル」に決定した。
稜線トレイルはググっとぐんま観光キャンペーンの目玉企画の一つ。

名称も公募にして盛り上げ効果をはかってきたが結局、仮称として使ってきた“官製”名を、そのまま使うことに。
関係者からは「これだから群馬は…」とため息も漏れた。(久保まりな)            

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名称は県が5月から6月中旬にかけて公募した。
県内外から693点の応募があり、山岳団体などでつくる「ぐんま県境稜線トレイル検討委員会」で最終候補を5つに絞り、
県が仮称と合わせて検討した。応募作の4割が県外からだった。

残った5つは、「ぐんま天空トレイル」「ぐんまパノラマトレイル」「ぐんま県境稜線トレイル100」
「上信越国境トレイル」「ぐんまやまなみトレイル」。

応募者からは「稜線歩きをしていると空を散歩している気分になるから」(天空トレイル)
▽「山が連なっているから」(やまなみトレイル)▽「絶景を存分に楽しんでもらいたいとの願い」(パノラマトレイル)−など、
それぞれが作品に“夢”を込めて提案していた。

ところが蓋を開けてみると、そんな思いは封じられ仮称がそのまま選定されていた。
その理由を県スポーツ振興課は「(仮称は)安定感のある名称で地域性を十分に感じられる。
わかりやすく名前を聞くだけで、おおよその場所がイメージできる」などと説明した。

同日行われた名称発表の式では拍手がわいた一方、会場から「おもしろくないんですが!」とのヤジが飛び、
大沢正明知事が「私も、そう思います」と発言する場面もあった。

稜線トレイルは、みなかみ町土合−嬬恋村鳥居峠の約100キロのロングトレイルで、
未整備区間の中之条町三坂峠−白砂山の約9キロが来年夏に開通すれば、国内最長になる。
周辺には草津やみなかみなど有名温泉もあり、観光資源としても県はPRに力を入れる。
大沢知事は「群馬の新たな宝として全国に発信したい」と式典で改めて意気込みを語ってもいる。

公募はそんな目玉事業の名前と顔を選ぶイベントだっただけに、“官製”名の決定に失望感は否めない。
ある県議は「これだから群馬のブランド力は上がらないんだ」と、ぼやいた。

http://www.sankei.com/region/news/170812/rgn1708120034-n1.html

ぐんま県境稜線トレイル(仮称)の名称を募集します!
http://www.pref.gunma.jp/03/av01_00004.html
ぐんま県境稜線トレイル(仮称)について
http://www.pref.gunma.jp/01/av0100080.html