百葉箱、IoTで復権…データ閲覧どこからでも (読売新聞) - Yahoo!ニュース
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8/14(月) 17:33配信
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 自動で気象を観測しデータをインターネットで共有できる最新の百葉箱(ひゃくようばこ)を、大手教育機器メーカーの内田洋行(東京)が開発した。

 温度計や気圧計が入った百葉箱は戦後、理科の授業に必要な施設として多くの小中学校に導入されたが、老朽化が進み、教育現場からは「使い勝手が悪い」「継続的に活用されていない」との声があがっていた。

 新しい百葉箱は、モノとインターネットをつなぐ「IoT」技術を使うことから「IoT百葉箱」と命名。気温や気圧、湿度を測定するセンサーや、雲の動きを録画するカメラから、無線でデータをサーバーに送信する。データは全国どこからでもパソコンで見ることができる。各地のデータを比較することで、台風の進み具合を気圧や雲などの変化から学ぶことも可能だ。

 今春以降、全国の小中高19校で実証試験を行っており、東京都文京区の筑波大付属小では、5月に4年生の授業で利用。理科の佐々木昭弘教諭(57)は「従来の百葉箱は常時計測するのが難しかった。新しい百葉箱は変化を把握しやすく、気象災害から身を守る学習などにつなげたい」と話した。