肌に長時間貼り付けることができる超薄型の電子回路を開発したと、東京大や慶応大などのチームが発表した。

 回路を構成する電極をメッシュ状にして通気性を改善。かゆみが出にくくしたため、スポーツ、医療、介護といった分野で体の状態を計測するセンサーへの応用が期待される。論文が英科学誌「ネイチャー・ナノテクノロジー」に掲載された。

 これまでに開発された密着型センサーは、フィルムやゴムシートに回路を貼り付けた構造で、フィルムやシートが汗や空気を通さず、肌が赤くなったり、かゆみが出たりする原因になっていた。

 チームは水溶性の特殊素材を使って、微細な隙間があるメッシュ状の電極を回路の形に配置する技術を開発。この特殊素材に金を吹き付け、厚さ70〜100ナノ・メートル(100ナノは0・0001ミリ)の回路を作製した。

 水をかけて肌に貼ると、特殊素材が水に溶けてなくなり、回路だけが残る仕組みで、これに電気信号を測定するセンサーを組み合わせ、筋肉の動きを測定することができた。

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2017年08月15日 07時14分
http://www.yomiuri.co.jp/science/20170814-OYT1T50096.html

手の甲に直接貼り付けた超薄型の電子回路
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20170814/20170814-OYT1I50042-L.jpg