グリム童話より
・夫を亡くした独居のおばあさんがいました。
以前おばあさんは若い頃に2人の子がいましたが、幼いうちに2人とも亡くなっていました。
そのことが一番悲しく、そして悲しみのあまり神様を怨みました。すると
「あそこの祭壇のそばをみてごらん。お子さんたちが見えるでしょう。」という声がして
おばあさんがそこをみると二人の子供たちが見え、
一人は首つり台にぶら下がり、もう一人は車輪に縛りつけられていました。
「見てごらん。もし生きていたら、あの子たちは あんなふうになっていたんだよ。
無邪気な子供のうちに神様がお召しになってくれたんだよ。」
おばあさんは震え、そして膝まづいて、自分の理解を越えて
自分にやさしくしてくれた神様に感謝しました。
そしてお婆さんは横になって そのまま死んでしまいました。