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子どもが親などから虐待を受けたとして児童相談所が対応した件数は、昨年度12万件余りに上り、過去最多となったことが厚生労働省のまとめでわかりました。

これは厚生労働省が17日、都内で開いた全国の児童相談所の所長会議で公表したものです。

それによりますと、昨年度、18歳未満の子どもが親などの保護者から虐待を受けたとして児童相談所が対応した件数は、12万2578件に上り、前の年度を2万件近く(前年度比+1万9292件)上回り、過去最多となりました。

虐待の内容別では、暴言を吐いたり、子どもの目の前で家族に暴力を振るったりする「心理的虐待」が最も多く6万3187件(+1万4487)と、半数以上を占めたほか、直接、暴行を加える「身体的虐待」が3万1927件(+3306)、子どもの面倒をみない「ネグレクト」が2万5842件(+1398)、「性的虐待」が1622件(+101)と、いずれも前の年度を上回りました。

都道府県別では、大阪が1万7743件(+1162)と最も多く、次いで東京が1万2494件(+2585)、神奈川が1万2194件(+599)、埼玉が1万1614件(+3335)などと、都市部で多くなっています。

児童虐待の件数は、統計を取り始めた平成2年度から増加し続け、この10年間でおよそ3倍に増えています。

厚生労働省は、「虐待への社会の意識が高まり、周辺の住民からの通告が増えるなどして、対応件数が増加した。職員の負担は増えているが、虐待のリスクがある家庭をいち早く把握し、深刻な被害を防いでいきたい」としています。

8月17日 13時34分