産経ニュース、2017.8.17 20:00更新
http://www.sankei.com/economy/news/170817/ecn1708170023-n1.html

住友化学は17日、ビルの屋上を使った野菜の栽培試験をシンガポールで始めたと発表した。限られた国土の中でスペースを有効活用し、食糧自給力を高められる「都市型農業」の確立が狙い。平成30年をめどに基盤技術を確立した後、アジアを中心に展開し、自社の肥料や農薬、農業用ハウス資材の拡販につなげたい考えだ。

 栽培試験はシンガポール農食品獣医庁(AVA)と共同で行う。AVAの研究施設の屋上に農業用ハウスを設置。カネコ種苗(前橋市)の養液栽培システムを使い、5種類のレタスを栽培する。

 住化は、27年からAVAと地上の農業用ハウスで栽培試験を行い、日本と気候が異なる熱帯のシンガポールでも、カネコ種苗の養液栽培システムが活用できると判断。今回はビルの屋上に場所を移し、資材の搬入方法を含む本格検証に入る。