国防予算削減が影響か=任務増加も艦船・訓練不足−事故相次ぐ米海軍
2017/08/22 15:40(オーストラリア)
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【8月22日 時事通信社】6月に静岡県・伊豆半島沖でコンテナ船と衝突した米第7艦隊のイージス駆逐艦「フィッツジェラルド」に続き、
その姉妹艦「ジョン・S・マケイン」がマラッカ海峡で石油タンカーと衝突したことから、海軍は21日、全艦艇の運用一時停止を命じた。横須賀を拠点とする第7艦隊で相次ぐ重大事故。
背景には、国防予算削減の影響で、海軍が人員や艦船の無理な運用を強いられている実態があるとの指摘も出ている。

 「われわれが知らない何かがある」。リチャードソン海軍作戦部長は同日、相次ぐ艦船事故についてこう語り、乗組員の訓練実態から艦船の運用サイクル、装備品の保守状況までを包括的に調べる方針を決めた。

 その危機感の裏には、今年に入って起きた計4件の海軍艦船事故がある。うち3件は第7艦隊所属艦の事故で、フィッツジェラルドでは乗組員7人が死亡、ジョン・S・マケインでは10人が行方不明になった。

 第7艦隊は東アジアからオーストラリア、インドまでの広大な海域を担当する米海軍最大の前方展開勢力。米軍によると、約2万人が所属し、常時50〜70隻の艦船と140機の航空機を運用する。