http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170824/k10011109991000.html
無痛分べんの麻酔で母子に重い障害 医師を刑事告訴 京都
8月24日 17時11分

京都府内の産婦人科医院で、無痛分べんで出産しようとした際に医師の誤った麻酔が原因でロシア人の妻と生まれてきた娘に重い障害が残ったとして、夫などが医師を業務上過失傷害の疑いで警察に刑事告訴しました。
刑事告訴をしたのは、京都市左京区に住む40歳のロシア人の元大学准教授、エブセエバ・エレナさんの夫や母親です。

告訴状によりますと、エレナさんは5年前の平成24年、京都府京田辺市の「ふるき産婦人科医院」で無痛分べんで出産しようとしましたが、麻酔を受けたあとに一時、心肺停止となり、生まれてきた長女とともに脳などに重い障害が残り、今も寝たきりの状態だということです。

これについてエレナさんの夫らは、医師が麻酔をかける際に誤った場所に注射したうえ、本来、少しずつ投与する麻酔薬を一度に大量に注射したのが原因だとして、24日、業務上過失傷害の疑いで警察に刑事告訴しました。夫らは、医院に対して損害賠償を求める民事裁判も起こしています。

夫は「医師には自分のしたことの責任を取ってほしい」と話しています。ふるき産婦人科医院の代理人の弁護士事務所はNHKの取材に対し「この件についてはお話しできない」としています。

この医院では、ほかにも分べんの際の麻酔のミスなどが原因で母子に重い障害が残ったり、子どもが亡くなったりしたとして2件の民事裁判を起こされています。