>>353
インフレ期待があると国民は金を持ちたがらないで消費しまくるはず、という謎理論
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それは過去のドイツの例から見て「悪いインフレ」だと思う。

それとは違い、
労働者の賃金や生活水準が上がり、
老後や疾病や子供の教育子育て費など人々の将来不安が無くなったら、
人々の不可分所得が増える。

その影響で人々の消費が活発化し、それで物が上昇して、企業収益が上がり、
また賃金や生活水準が上昇して景気が良くなって行くのが、
「良いインフレ」だと思う。

○安倍総理が「アベノミクスのように金融緩和を大規模に行っては?」と勧めたが、
ドイツのメルケルは「財政規律は守るべき」と頑として受け付けなかった。

これにはドイツの過去の苦いインフレの歴史があるためかもしれない。

*1923年に起きたインフレでは、
初めは一見景気が良かった。

外国からの観光客も増え、レストランも繁盛した。
(円安のように『通貨安』になったから)

そのため、消費が活発になり、貯蓄が無くなって行く。
(インフレだから、物価が上昇して来たら財産が目減りするので、
「目減りする前にお金を使ってしまおう」という心理が働くから。)

その結果、景気は良くなるが、
人々の貯蓄は減り、反対に物価は上昇していくので、
人々の生活水準は下落して行く。

それで、インフレの初めは、資産階級中心に派手な消費が増えた。
金利が低いのでお金を借りる人が多く、
それを不動産に投資し、
一年で資産を何倍も増やす富裕層の人たちも出て来た。

しかし、実態はインフレが原因で、
『一般の人たちの所得や資産が奪われ、それが一部の富裕層に集まった』だけたった。

インフレは、
「債権者(借入より資産が多い)から債務者(資産より借入が多い)に所得を移転」させる。

インフレは
『債権者→債務者へ所得を移転させる』

*その経験があるため、ドイツのメルケルは『財政規律を遵守』しているのかもしれない。

○この1923年にドイツで起きた「悪いインフレ」の様子は、
さすがにここまで酷くは無いけど、
今の日本の感じと良く似ているように感じた。