宮城県石巻市の旧北上川河口の川底を掘削するしゅんせつ工事の現場で、
東日本大震で被災したとみられる車が相次いで見つかった。
工事開始から約2週間となる30日、6台目の車両が引き揚げられ、
石巻署員が不明者の手掛かりを捜索した。

車両は中瀬公園近くの工事現場から、雲雀(ひばり)野(の)埠頭(ふとう)まで船で搬送された。
車体は大きくゆがんでさび付き、シートには貝が張り付く。
署員らは座席の足元にたまったヘドロをスコップでかき出し、
犠牲者の身元特定につながる物がないかと目を凝らした。

奥山俊警備課長は
「不明者の手掛かりになりそうなものが見つかると感慨深い。何か一つでも家族にお返ししたい」と話す。

石巻署管内では昨年、9台の被災車両が発見されたが、短期間に同じ場所で6台見つかるのは異例。
工事を行う県の担当者は「川がカーブし、流された物が堆積しやすいのではないか」と説明する。

しゅんせつ工事は離島航路の船の転回場所を確保するのが目的。
県が9月末まで長さ140メートル、幅35メートルの範囲で約2メートル掘り下げる。

写真:工事現場で見つかった車両を捜索する署員ら
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以下ソース:河北新報 2017年08月31日木曜日
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201708/20170831_13044.html