http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170902/k10011123641000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_016

群馬県大泉町でベトナム人の31歳の男が警察官の職務質問を受けて逃走し逮捕された事件で、警察は逃走現場から身柄を確保された埼玉県熊谷市の現場までの半径およそ4キロの範囲を中心に逃走中の男の立ち回り先がないか調べています。

ベトナム国籍で住所不定の無職、グエン・バン・ハイ容疑者(31)は先月31日、群馬県大泉町の駐車場で警察官から職務質問を受けた際突然逃げ出し、さらに近くの住宅の敷地内で追いついた警察官の腕にかみついて逃走したとして公務執行妨害の疑いが持たれています。

これまでの調べでハイ容疑者は逮捕された際、逃走中に落とした携帯電話とは別の携帯電話を持っていたほか、逃走時には身につけていなかったワイシャツを着て靴を履いていたことがわかっています。

警察は、群馬県大泉町の逃走現場から身柄が確保された埼玉県熊谷市のコンビニエンスストアまでの半径およそ4キロの範囲を中心に防犯カメラの映像を解析するなどして、36時間にわたった逃走を支援した人物がいないかや立ち回り先がないかなど、詳しく調べています。

調べに対し、「オーバーステイだったので怖くなって逃げた。抵抗したことは認めるが、かんだことは覚えていない」と容疑を一部否認しているということです。
男と同居していた女性の話
逮捕されたグエン・バン・ハイ容疑者と一緒に暮らしていた女性がNHKの取材に応じ、容疑者が逃走してから逮捕されるまでのいきさつなどを明らかにしました。

NHKの取材に応じたのは、ベトナム国籍の22歳の女性です。女性は、ほかの2人と一緒に群馬県内のアパートでハイ容疑者と暮らしていて、先月31日、警察官に職務質問された際も一緒にいたということです。

女性は、容疑者が逃走したあと警察で事情を聞かれ、その後、容疑者に電話で連絡して出頭するよう促したということです。これに対し、容疑者は「自分も出頭しようと思っていた」と答えましたが、どこに誰といるかなどは明かさなかったということです。

女性はアパートに警察官を呼んで容疑者との電話を取り次いだあと、埼玉県熊谷市のコンビニエンスストアに警察官と一緒に向かったということです。

女性によりますと、容疑者は逮捕される直前、「家族や友人に迷惑をかけて悲しい」などと話していたということです。女性は、容疑者の人となりを知ってほしくて取材に応じたとしていて、「大事な友達がこういうことになって悲しい」と話していました。

9月2日 17時12分