http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170904/k10011126251000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_006

ことし6月、台湾と長年維持してきた外交関係を断ったパナマのサインマロ副大統領がNHKのインタビューに応じ、中国との経済的な関係の強化が目的だったと強調しました。

中米のパナマは、台湾にとって自由貿易協定を最初に結ぶなど、長年、正式な外交関係を維持してきた重要な国でしたが、ことし6月、中国政府と外交関係を樹立して台湾と断交しました。

これについて、来日中のパナマのサインマロ副大統領は4日、都内でNHKのインタビューに応じました。

台湾と断交した背景には「1つの中国」という考え方を受け入れていない台湾の蔡英文政権に対する中国の外交的な圧力があったと見られていますが、これについてサインマロ副大統領は否定しました。

そのうえで「中国はパナマ運河の第2の利用国で、重要なパートナーであり、パナマ政府は外交関係の樹立が必要だと考え、何年も試みてきた。貿易や運河、両国の交流などパナマの国益に基づいて決めた」と述べ、あくまでも中国との経済的な関係の強化が目的だったと強調しました。

そして中国政府との間でビザの発給や貿易協定、それに観光の促進など、具体的な作業を進めていることを明らかにし「外交関係の樹立は中国からの投資の新たな機会となる」と述べ、国内のインフラへの中国からの投資の増加など、一層の関係強化に期待を示しました。

9月4日 14時40分

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170904/K10011126251_1709041444_1709041453_01_02.jpg