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[シカゴ 7日 ロイター] - 高齢化する自国民への対応で、最善の政策を実施しているのはどの国だろうか──。日本は、高齢者が最も健康だ。スペインの高齢者は、最も手厚く親族や友人のサポートを受けている。ノルウェーは、高齢者の収入格差が最も少ない。

では米国はどうか。

最近発表された高齢化指数の「ハートフォード・インデックス」は、米国を、ノルウェーやスウェーデン、オランダや日本とともにトップ5に位置付けている。だが大半のカテゴリーにおける成績を見れば、米国にはまだまだやるべき仕事が残されている。

同インデックスは、ジョン・A・ハートフォード基金が提供し、米コロンビア大や南カリフォルニア大の研究者が開発したものだ。

過去に行われた調査は、各国の退職者状況を比較し、経済的な切り口を重視していた。この調査はより広い視点で5地域、30カ国のデータを調査し、「生産性と雇用」、「健康」、「公正」、「結束」と「安全」という5つのカテゴリーで比較している。

こうしたカテゴリーは、高齢化に適した環境にどのような要素が貢献するかについての研究者間の合意を反映したもので、重要な検討材料だ。

「経済対策以外でも、大事な要素がたくさんある」と、インデックスの開発を率いた米コロンビア大のジョン・ロウ教授は話す。

米国は5位内に入ったが、カテゴリーごとの詳細では、評価のばらつきが目立つ結果となった。労働参加率や退職年齢、ボランティア時間などを比較する「生産性と雇用」の分野で、米国はトップだった。

また「世代間の緊密な関係」でも高評価を受けた。だが健康や経済的安定性、収入格差の面では、「中の下」の評価だった。
>>2以降に続きあり)

2017年9月10日 / 02:23 / 14時間前更新