やっぱ全ては環境だな。宇都宮だけではなく、高校時代何らかの関東大会でも優勝経験あるらしいじゃない。
親が金持ちで、いい学校で、いい指導者に指導を受けていたら、もっといい成績を残せたかもしれない。
そうなれば実業団にも入れただろうし、障害者施設なんかで働くこともなかった。
暴行した障害者に出会うこともなかっただろう。

こういった施設で働いたことがある人間なら誰でも分かる。
毎日のように繰り返される“利用者からの職員への暴力”それもものすごい力で半端ない。
顔面や頭なんか平気でフルパワーで殴ってくる。
それらを日々受け続けている職員としては、腹が立って腹が立って仕方がなく、
無性にやり返したい気持ち、そういうのが抑えられなかった例なんだろうが、気持ちはとてつもなく分かる。

そして、そういった現実の、現場の状況については、メディアは一切報道しない。
相模原同様に、こういう事件が起きても、“職員の資質”だけを言われ、その中の非道な労働環境は、
一切報道しないし、施設内に回ってくる回覧書類も、ただただ職員を非難し、資質改善を求めるものばかりだ。

環境さえよかったら、障害者施設なんかで働いていなかったら、
この犯人は、今頃人の優しさや笑顔に囲まれて、もしかすると自分の子供もいて幸せに暮らしていたかもしれない。
俺は現実の障害者施設内での非道に扱われる職員の労働環境をよく知っているから、この犯人に同情する気持ちになる。