明智光秀としては、いつまでも手柄を挙げられ続ける自信はなかったし、林道勝、佐久間信盛、正勝父子、丹羽右近、安藤尚就父子、荒木村重みたいにいつ追放されるか不安だった
そこへ、丸腰同然の状態で、信長父子が京都に入った話を聞き付けた。羽柴、滝川、柴田は遠国で、それぞれに厄介な敵を抱えている。
徳川家康は僅かな供を従えて堺を遊覧中で、惟住長秀、三七信孝は摂津住吉にいるが、兵団の集結が済んでいない
あつらえたような状態だが、殺るなら今しかないと決断したに違いない