歌田明弘
プーチン政権の手先として宣伝工作活動を担った組織の1つが明らかになっている。
インターネット・リサーチ・エージェンシー(IRA)という組織で、サンクトペテルブルクの4階建てのビルにいた。
このビルからは朝9時と夜9時にかなりの人の出入りがあったという。
このビルでIRAは、12時間労働の2交代制で、24時間ネットに書き込む仕事をさせていた。
この組織で働いていた何人もが証言している。
'15年ごろにロシアのメディアはもちろん、欧米のメディアも彼らへの取材をもとに記事を書いている。

400人ぐらいが40の部屋に分かれて仕事をしていたそうで、オフィスの仕事はネット機器ごとに割り振られているIPアドレスをプロキシサービスを使ってどこからアクセスしているかわからないようにすることから始まったという。
その後は、フェイスブックやツイッター、インスタグラム、ロシアの同様のサービスやメディアサイトのコメント欄に書きまくった。
2日続けて12時間働き2日休むというスケジュールで、月に700ドルから800ドルになった。
日本円にすれば10万円にもならない額で高給とは言えないが、ロシアでは大学教授並みの給料だという。
資金は、親プーチン派のレストラン経営者から出ていると見られている。
(週刊アスキー No.1143)より