海上自衛隊の補給艦が、日本海で北朝鮮の弾道ミサイル発射を警戒している米海軍イージス艦に対し、燃料の給油を行っていることが14日、分かった。平成27年に成立した安全保障関連法に基づく初の補給任務で、4月以降、すでに複数回の給油を実施した。政府関係者が明らかにした。

 自衛隊と米軍は24時間態勢で弾道ミサイルの警戒監視にあたっており、洋上給油により隙のない態勢を維持する。日米が平時から一体的な運用を行うことで、北朝鮮の脅威に対する抑止力や対応力を高める狙いがある。安保関連法に基づく新任務の実施が明らかになったのは、5月に海自が米補給艦に行った「米艦防護」に続き2例目となる。

 米軍への物資補給は自衛隊法に規定がある。同法改正を含む安保関連法の成立までは、共同訓練や、海外の災害救援活動に派遣された場合しか給油はできなかった。

 安保関連法により、自衛隊が弾道ミサイル対処任務についている際、「共に現場に所在して同種の活動を行う」米軍への給油が可能になった。4月には、これに対応した改正日米物品役務相互提供協定(ACSA)も発効していた。

配信2017.9.14 11:25更新
産経ニュース
http://www.sankei.com/politics/news/170914/plt1709140014-n1.html