多い日は4件、「まずい給食」異物で対応に苦慮
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170916-OYT1T50016.html

 神奈川県大磯町立中学校の給食が大量に食べ残されている問題で、給食制度が導入されてからの約1年半で、町が100件近い異物混入を確認していたことが新たに判明した。

 「異物混入のうわさが広まったことで、食べ残す生徒も多い」と打ち明ける保護者もおり、町は対応に苦慮している。

 大磯中では15日、PTAで作る「スクールランチ特別委員会」のメンバーが、10回目となる食べ残し給食の計測に訪れた。
同会は、食べ残しの割合を示す「残食率」が最大で55%に上る現状に危機感を抱き、昨年9月から定期的に計測を続けている。

 同中PTA会長の吉川諭さん(35)は「現状を多くの保護者に知ってもらい、ともに改善策を考えていきたい」と話す。
別の保護者は、給食が冷えてしまう一因とされる配送型の「デリバリー方式」に「課題がある」とした上で、「(家庭弁当との)選択制も良いが、やはり自校調理式が理想だ」と訴える。

 読売新聞が入手した町の内部資料によると、これまでに見つかったのは、髪の毛や虫のほかにプラスチック片、ひもなど様々。食材を包装していたとみられるビニール片もあった。
多い時には1日で4件相次ぎ、教職員が自分の給食に入っていた異物に気づいたこともあったという。
町は保護者らに謝罪するとともに、業者から事情を聞くなどしてきた。

 だが、混入物質や原因が特定できていないものもあり、給食の製造業者は「配膳後に何らかの原因で入ったと思われるものもある」などとしている。
町教育委員会は「(異物混入がある)先入観を生徒に持たせてしまった」ことも食べ残しの一因とみており、「生徒たちに給食の調理過程を見てもらうことも検討したい」としている。

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