民進、社民両党の県連と連合新潟は23日、新潟市中央区の勤労福祉会館で3者協議を開き、衆院新潟5区に前魚沼市長で新人の大平(おおだいら)悦子氏(60)の擁立を決めた。大平氏は無所属で出馬し、3者が推薦する方向。民進などは共産、自由両党などとの連携も視野に入れ、野党候補の一本化を目指す。党本部が人選を進める自民は前知事の泉田裕彦氏(55)を擁立する可能性が高く、5区での与野党対決の構図がようやく固まってきた。

 大平氏は魚沼市(旧小出町)出身で、同市議などを経て平成20年から市長を2期務めた。県内で唯一の女性首長だったが、3選を目指した昨年12月の市長選は小差で落選した。25日に長岡市で出馬会見を開く。

 非公開の3者協議後、民進党県連の鷲尾英一郎代表は、大平氏は国政の課題に関する考え方が近いとした上で「原発ゼロを目指す方向が一致し、一緒に戦える実感を持てた」と記者団に説明した。4区の加茂市を地盤とする泉田氏に対抗し、地元候補として幅広い支持を集める狙いもある。

 大平氏には社民党県連の長部登副代表が8月上旬に打診。民進も要請側に加わった今月14日に前向きな返事があり、18日に大平氏が受諾したという。今後は社民党を仲介役として自由、共産両党、市民連合などとの連携を模索する。

 取材に対し、5区で新人の西沢博氏(37)を公認している共産党県委員会の樋渡士自夫委員長は「決め方は不満だが、野党統一候補が決まれば勝つために全力を挙げる」と話し、連携に前向きな姿勢をみせた。

 5区には幸福実現党の新人、笠原麗香氏(25)も出馬を表明している。

http://www.sankei.com/smp/politics/news/170924/plt1709240021-s1.html