https://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_toshiken/article/361623/

10月1日にオープンが迫った福岡市科学館(中央区六本松)。九州最大級の
「ドームシアター」(プラネタリウム)など館内が26日、一足早く報道陣に公開された。

【ドームシアター】

複合ビル「六本松421」6階にある直径25メートル、220席のドームシアターでは、
火星の有人探査飛行を疑似体験する特別番組「スペースフロンティア」の予告編と
シアター機能を紹介するデモンストレーション番組の2本が上映された。

最新式の光学式投映機(スターボール)と、8K相当の高解像度を実現するデジタル式投映機が、
美しい星空・星座やオーロラ、宇宙空間のコンピューターグラフィックス(CG)映像を映し出す。
臨場感を高める音響とあいまって、ドラマチックな映画作品を鑑賞している気分になった。

【企画展示室】

科学館の入り口がある建物3階の企画展示室では、開館記念特別展「宇宙なひと」を見学した。
名誉館長に就任する宇宙飛行士若田光一さんが、国際宇宙ステーション(ISS)から撮影した
地球の4K高画質映像(約8分間)もあり、夜間の福岡市など「真っ暗な地球上にLED
(発光ダイオード)をちりばめたような」(若田さん)幻想的な光景が見どころの一つだ。

【基本展示室】

5階の基本展示室は、宇宙▽環境▽生活▽生命▽フューチャー−の五つのゾーン別に、
ゲーム感覚を取り入れた多彩な参加体験型展示が満載だ。サイエンスショーでは、
液体窒素の中に入れた風船内の空気が急速に冷やされ、体積が小さくなってしぼむ様子の
実演が勉強になった。

4階には図書室や、大型画面と専用の操作パッドを使って科学雑誌や図鑑、映像を
自在に見ることができる「連想検索システム」も導入され、親子で好奇心を刺激されそう。
伊藤久徳館長は「人と科学の新しい関係を科学館から作っていきたい」と語った。