日産、無資格検査 「安全」主張、顧客反発も 中期計画の発表、来月に延期
                   (産経)2017年10月7日(土) 7:55配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171007-00000082-san-bus_all

日産自動車は、新車の無資格検査問題で38車種約116万台の大規模リコール(回
収・無償修理)を国土交通省に届け出た。同社は直接の顧客対応を通じて正常化
への一歩としたい考えだ。し年かし日産は6日夜、中期経営計画の発表を予定し
ていた16日から、11月8日に延期するとも発表。波紋が広がっている形だ。日産の
「安全性や品質に問題はない」という主張は受け入れられるか−。

焦点は実際の安全性に問題があるかどうかだ。西川広人社長は2日の記者会見で、
「検査そのものは確実に行われており、安心・安全に使っていただける」と強調
していた。品質ではなく、あくまで「手続き」に問題があったとの主張だ。

顧客に安心してもらいたいという思いをにじませたが、すんなり受け入れても
らえるかは未知数。むしろ、無資格検査でリコールを行う日産が「問題ない」と
強調することで、逆に反感を招く恐れもある。西川社長は会見で頭を深々と下げ
ることはなく、「謝罪会見」とは一線を画した。

日産の一連の対応について、ナカニシ自動車産業リサーチの中西孝樹代表は「
ルールはルール。安全の象徴でもある型式認証制度から逸脱した行為で、謙虚さ
が必要」と指摘する

拡大路線を進める日産だが、顧客からそっぽを向かれれば、順調だった世界販売
台数の伸びにも悪影響が出かねず、難しい対応を迫られる場面が続きそうだ