http://jp.reuters.com/article/washing-machine-trade-idJPKBN1CB0MX

[ワシントン 5日 ロイター] - 米国際貿易委員会(ITC)は5日、米家電大手ワールプール(WHR.N)の申し立てを受け、洗濯機の輸入急増が国内メーカーに損害を与えていると認定した。韓国のサムスン電子(005930.KS)やLG電子(066570.KS)などが生産する外国製品の輸入に幅広い関税や数量制限を課す措置へ向けた一歩となる。

ワールプールは韓国の両社による米国内での廉価販売を阻止するため「グローバルセーフガード」を発動するよう求めていた。

ITCの4人の委員は全員、認定に賛成票を投じた。12月4日までにトランプ大統領に対応を勧告する。勧告を踏まえ、大統領は来年序盤には最終判断を下すと予想されている。対応策に関する公聴会は10月19日に開かれる。

ITCは、特に韓国で生産された洗濯機が国内メーカーに損害を与えているとは断定しなかった。

ワールプールのジェフ・フェティグ会長はITCの判断について、同社が長年続けてきたサムスンおよびLCとの反トラスト闘争の正当性を立証するものだと述べた。会長は、韓国の両社が米国の関税を回避するため、生産を世界各地に移していると非難していた。

フェティグ氏は「こうした是正措置は米製造業の雇用創出をもたらす」と語った。

これに対しサムソンとLGは声明を発表し、輸入制限が発動されれば、価格が上昇して選択肢が限定される上、技術革新が妨げられるため、消費者に悪影響を及ぼすと主張した。

両社は米国内で新たな工場を建設する投資を強調。LGは、ワールプールが技術革新を積極的に進める競合他社を抑え込むため、米通商法を利用していると批判した。

2017年10月6日 / 09:20 / 10時間前更新