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建設も高速だったみたい。

メガやギガという単位に慣れた我々も、テラという単位にはしばらく「テラって!」と驚いていたものです。
しかし外付けハードディスクなんかはもうTB(テラバイト)が普通になってきましたよね。
それでも通信速度にテラが使われるのは見たことがないはず。

この度Microsoft(マイクロソフト)とFacebook(フェイスブック)が完成させた高速海底ケーブル「MAREA」はなんと160Tbps。
アメリカ東海岸のバージニア・ビーチとスペイン北部のビルバオを結ぶ全長4,000マイル(約6,600km)、水深約5,200mを走るケーブルとなっています。なんとも壮大なスケールです。

大西洋を横断するケーブルとしては最速の通信速度となっており、
「7100万のHDビデオを同時にストリーミングするのと同じ容量で、一般家庭のインターネット接続の1,600万倍は早い」とマイクロソフトは述べています。

ビデオ・ストリーミングの量で説明されると少し想像できそうな気が...しなくも無いですね。
ストリーミングやビデオコンテンツ、ビデオ通信のニーズは今後も増加し続け、インターネット通信の大部分を占めると言われています。
アメリカではブロードバンド通信の70%はビデオのストリーミングに使われており、HDビデオのストリーミング量で例えるのは現実的なわけです。

去年5月には敷設開始が報じられ、その時点では2017年10月には完成とのことでしたが驚きの9月に完成しました。
2年もたたずに完成というのは、通常の海底ケーブルの敷設と比べると3倍も早いとMicrosoftもドヤ顔です。

もちろんこういった高速海底ケーブルが増えることで自然災害時に通信不能になってしまうようなリスクを減らすことができ、
何より高速回線を享受できるようになって一般ユーザーにもメリットはたくさんあるわけです。
それでもMicrosoftやFacebookといった企業がこれほど急ピッチに巨大インフラに投資すること自体がちょっと意外だと思う方もいらっしゃるかもしれません。
そういえばFacebookはGoogleとも太平洋を通す海底ケーブル敷設に取り組んでいます。

通信状況が良くなることで彼らのビジネスも成長する...というのもあるでしょうが、今回のMAREAに関してはMicrosoftもFacebookもどちらもバージニアに大きなデータセンターを抱えていることが大きいと指摘されています。
MicrosoftのプレジデントであるBrad Smith氏は次のように述べています。

MAREAは非常に重要なタイミングで完成した。大西洋の海底ケーブル群は既に太平洋を横断するルートよりも55%、アメリカ合衆国とラテンアメリカ間よりも40%多いデータを運んでいる。
大西洋におけるデータの流れに対する需要が今後も増え続けることは間違いない。MAREAはアメリカ合衆国、スペイン、そしてその他の地域にも決定的に重要な通信を提供するだろう

2018年前半には運用が開始されるとのことです。

http://news.livedoor.com/article/detail/13720900/
2017年10月8日 13時0分 ギズモード・ジャパン