筧被告に死刑求刑=「まれにみる凶悪事件」―青酸連続不審死事件・京都地裁
10/10(火) 11:13配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171010-00000042-jij-soci


 京都、大阪、兵庫で起きた青酸化合物を使った連続不審死事件で、高齢男性4人に対する殺人罪などに問われた筧千佐子被告(70)の裁判員裁判の論告求刑公判が10日、京都地裁(中川綾子裁判長)であり、検察側は「まれにみる凶悪で重大な事件」と指摘し、死刑を求刑した。
 
 弁護側の最終弁論が11日に行われ、結審する。判決は11月7日。被害者の死因や自白の信用性、責任能力の有無などが争点となっている。

 法廷で筧被告は、死刑を求刑されても表情を変えなかった。退廷の際には、傍聴席に一礼した。

 論告で検察は、被告の責任能力について「当時、認知症などの精神疾患はなく、計画性の高い犯行が可能だった」とした。

 公判では、4事件ごとに中間論告と弁論が行われた。筧被告は夫だった勇夫さん=当時(75)=殺害について「だまして(毒物を)飲ませた」などと認めたが、他の3人については、起訴内容を否認する発言もしている。

 検察側は公判で、勇夫さんと、被告と内縁関係にあった本田正徳さん=当時(71)=について、体内から青酸が検出されたと指摘。他の2人も救急搬送時に青酸中毒とみられる所見があったとした。

 弁護側は、被害者が他の病気などで亡くなった可能性も否定できないと主張。被告は認知症で訴訟能力がないとして、無罪を主張している。