川崎市宮前区の路上で昨年4月、
帰宅途中の女性会社員(当時40歳)が刺されて重傷を負った
通り魔事件で、
殺人未遂罪に問われた住所不定、
無職鈴木洋一被告(27)の第3回公判が
2008年4月28日、
横浜地裁川崎支部(加登屋健治裁判長)で開かれた。

初めて行われた被告人質問では、
検察側からの30以上の質問に対し、
鈴木被告は一貫して
「お答えできません」と繰り返した。

今回の公判から、
陪席の裁判官1人と検察官1人が交代したため、
冒頭、検察側が再び起訴状を朗読。
加登屋裁判長が改めて認否を尋ねたが、
鈴木被告は「間違いです」「(第1回と)同じです」と述べた。

この日の法廷では、
検察側が被害者の飛沫(ひまつ)状血痕が検出された
運動靴を証拠品として
改めて示し、加登屋裁判長らが、
公判の経過を説明。
鈴木被告は時折、ため息をつくなどして聞き入っていた。

この後、被告人質問に入り、
検察側は鈴木被告に対して、
「(認否で述べた)起訴状の間違いとは、
具体的にどこか」とまず尋ねたが、
鈴木被告はしっかりした声で
「お答えできません」と答えた。

さらに、検察側は「刺したか刺してないかも言わないのか」
「被害者はあなたが犯人で間違いないと証言しているが、
反論しないのか」などと、計30以上の質問をしたが、
鈴木被告はすべての質問に「お答えできません」
と供述した。