神戸製鋼所のアルミ製品の性能データ改竄を受け、関西の運輸関連企業や機械メーカーなども10日、使用状況の確認に追われた。ダイキン工業は、生産されているエアコンの一部機種に性能データを改竄したアルミや銅製品が使われていたことを明らかにした。また、改竄された製品を新幹線に使っていたJR西日本は「安全は確認しているが、準備でき次第、取り換えを行う」と説明した。

 ダイキンは、エアコンの熱交換器の主な材料であるアルミ調達先の1つが神戸製鋼製。一部機種に性能データを改竄した部材が使われていた。販売したエアコンはすべて出荷前検査を通過しているという。

 パナソニックも神戸製鋼製のアルミ製品を購入しているが、数量やデータ改竄の有無については確認中という。

 一方、JR西は、平成27年以降に導入した新幹線「N700A」の車体の計7編成で、車体下部の台車の部品に神戸製鋼所製のアルミを採用。車両メーカー側で強度を確認しており、安全面での問題はないとしているが、広報担当者は「当該部品が検査や修繕の過程で別の車両に取り付けられている可能性もある」とし、正規品が準備できれば取り換えるという。

 また、阪急電鉄など関西の大手私鉄各社でも、問題のアルミ製材が使用されているかどうか、車両の仕入れ先メーカーなどへの聞き取りをしている。

 関西電力は使用実態を調査中だが、10日時点で確認されておらず、大阪ガスも同日、「ガス管などに使われたという事実はない。ガス機器メーカーにも範囲を拡大して調査しているが、現時点で使用していたという報告はない」とした。

 一方、関西が本社の飲料メーカーは、業務委託している製缶メーカーが神戸製鋼製のアルミを使っていることを明らかにした。ただし、データ改竄されたアルミ缶かどうかは確認していないという。

産経新聞:http://www.sankei.com/west/print/171011/wst1710110017-c.html