宮城県警は9日、岩沼市押分の海辺の公園「千年希望の丘」付近で、仙台市太白区四郎丸、無職高松瑞絵さん(54)の遺体が見つかったと発表した。

 遺体には多数の骨折があり、県警は高松さんが事件や事故に巻き込まれた可能性もあるとみて、死体遺棄事件として岩沼署に捜査本部を設置した。

 発表によると、8日午前6時頃、犬の散歩中の近隣住民が草むらで遺体を発見。高松さんは腰や脚などを骨折しており、県警は車にはねられるなどの強い衝撃を受けて死亡した後、遺棄されたとみている。死後1週間程度とみられ、腐敗も進んでいた。

 高松さんは両親と長男の4人暮らし。9月30日夕方、家族に「出かけてくる」と言って自宅を徒歩で出てから連絡は取れていないという。遺体の近くには高松さん名義の免許証や診察券、財布などが入ったバッグが落ちていた。家族は県警を通じて「突然の出来事に大変心を痛めています」とのコメントを出した。

 遺体が見つかったのは、希望の丘の二野倉公園南側空き地で、周辺には工場が立ち並び人通りは少ない。希望の丘は東日本大震災後、津波襲来時の避難場所や震災犠牲者の追悼の場として整備されていた。

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