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10月11日 21時09分

スペインからの独立をめぐり混乱が続くカタルーニャ州の州政府が、独立を数週間延期すると発表したことを受けて、スペインのラホイ首相は、独立を宣言したのかどうか明確にするよう迫り、必要と判断されれば州の自治権の停止などの強行措置も辞さない姿勢を示しました。

スペイン北東部のカタルーニャ州では、今月1日に行われた住民投票で、圧倒的多数がスペインからの独立を支持したことを受けて、10日、バルセロナで州議会が開かれました。

この中で、プチデモン州首相は「住民投票の結果、カタルーニャは、独立国家になる権利を得た」と独立の正当性を改めて強調したうえで、対立が続くスペイン政府との交渉も視野に、独立を数週間延期すると発表しました。

これに対して、スペイン政府のラホイ首相は、11日首都マドリードで緊急の閣議を開いたあと声明を発表し、「プチデモン州首相が、独立を宣言したのかどうか明確にするよう求める」と述べ、カタルーニャ側に態度を明確にするよう迫りました。そのうえで、独立を宣言したと判断されれば、憲法に基づいてカタルーニャ州の自治権の停止などの強硬措置も辞さない姿勢を示しました。

スペイン政府とカタルーニャ州政府ともに一歩も引かず、事態はこう着する様相を見せていて、双方が国際的な仲介などによって、対話の糸口をつかむことができるかどうか注目されます。