2006年9月に川崎市宮前区のトンネル内で、帰宅途中のアルバイト、黒沼由理さん(当時27歳)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された元会社員、鈴木洋一容疑者(37)が、事件から約10年後に関与を打ち明けた理由について「脳梗塞(こうそく)を患い、悔い改めたいと思った」と話していることが捜査関係者への取材で分かった。「(黒沼さんが)枕元に立ち、耐えられない」とも訴えたという。

鈴木容疑者は殺人事件から7カ月後の07年4月、同区内の路上で女性会社員(当時40歳)を刃物で刺したとする殺人未遂容疑で逮捕され、懲役10年が確定。昨年1月、刑務所から捜査員に手紙で面会を求め、黒沼さん殺害を認めた。

捜査関係者によると、逮捕前の神奈川県警の任意聴取に「女性が苦しみながら死ぬ顔を見たかった」との趣旨の説明をしたという。県警は動機との関連を慎重に調べる。

鈴木容疑者は服役中の任意聴取で「女性を包丁で刺したくなった」「苦しみながら死ぬ顔を見たかった。1人でいる女性なら誰でもよかった」などと説明したという。

県警は11日、鈴木容疑者を横浜地検に送検した。07年の事件とあわせ、連続通り魔事件とみて捜査している。【木下翔太郎、国本愛】

配信2017年10月11日 18時59分(最終更新 10月11日 20時39分)
毎日新聞
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