埼玉県教育局は12日、同県所沢市の市立小学校で担任する男子児童に「窓から飛び降りろ」と発言した男性教諭(44)を同日付で減給1カ月の懲戒処分にしたと発表した。男性教諭は4月にも同じ児童に足の裏で蹴るなどの体罰を行ったという。

 県教育局によると、男性教諭は7月12日、女子児童が着替える際に教室の窓に貼り付ける新聞紙を男子児童が破ったため注意した。

 この男子児童に対して、ほかの児童から掃除をさぼっているとの訴えもあり、男性教諭は「やれと言ったら何でもやるのか。窓から飛び降りろと言ったら飛び降りるのか。飛び降りろ」「あなたは明日から学校に来るな」と発言した。

 その後の帰りの会で担任している児童34人に「明日から33人で仲良くやりましょう」と話したという。

 男性教諭は4月下旬にも、清掃時間中に男子児童がほかの児童の上に覆いかぶさるようにして遊んでいた際、男子児童の髪の毛をつかんで立たせた後、指導しようと他の場所に移動させる際、背中を押して足の裏で蹴るなどの体罰を行ったという。

 7月の事件発覚後、保護者などから男性教諭を退職させないように求める署名運動が起こり、7月20日に3774人の署名が所沢市教育委員会に手渡された。保護者などから「誇張の報道が出ており、担任教諭が退職に追い込まれることはあってはならない」との意見もあったという。

 男性教諭は体罰や不適切な発言を認めており、県教育局では、この点に問題があるとし懲戒処分を決めた。

 男性教諭は「担任となった4月当初から、男子児童に思うように指導できなかった」と話している。懲戒処分を受け、「被害児童、保護者を傷つけ、多くの関係者にもご迷惑をかけて大変申し訳ない」と話しているという。

配信2017.10.12 19:24更新
産経ニュース
http://www.sankei.com/life/news/171012/lif1710120027-n1.html