★東名高速一家4人死傷事故の争点まとめ

●過失?故意?
加害者の石橋は他車に対する悪質な走行妨害や当たり屋行為を常習的に行っていて、停車後の暴行前歴もある。
免許を持っているため高速道路の危険性を知っていながら路肩等ではなく追い越し車線の自車の後方に停車させた事から、被害者がどうなってもいいと思っていたと推測される。
従って、本件が過失によると判断できる要素は全くなく、被害者が死亡するとまでは思わなかったとしても故意であったと判断するのが妥当。

●追突したトラックの責任は?
追突したトラックにも過失責任はあるが、トラックが追突したのが主原因ではなく、石橋が高速道路の追い越し車線に被害者を無理矢理停車させトラックに追突せしめたのが主原因であり、石橋に本件責任がある。

●殺人罪?
石橋も追い越し車線で車外に出ていたから被害者が死亡する事態になるとは思わなかったとする意見もあるが、自己の生死など考えずに行った犯行と見れば殺人罪の適用も無理ではない。

●傷害致死傷罪?
両者の車が完全に停車した後の犯行であり、道路上であった等は全く関係なく交通法規の適用は不適当。
石橋は被害者を無理矢理車外に引き摺り出そうとし暴行も加えているから故意犯として傷害致死傷罪の適用が全く妥当。

●監禁致死傷罪?
被害者の自由を奪い死傷させた事から適用は可能であろうが、被害者妻への適用は困難と思われる。
この点から監禁致死傷ではなく傷害致死傷を問う方が妥当。

●危険運転致死傷罪?
走行中ではなく停車後の石橋の暴行中また暴行後のトラックの追突であり交通事件ではないため危険運転致死傷罪を適用するのは全く不適当。

●過失運転致死傷罪?
前述の通り加害者は故意犯であるから全く不適当。

●賠償は?
交通事故ではないため、石橋の任意保険からは保険金が下りない可能性が高いと思われる。

●起訴罪状は?
神奈川県警は石橋を現在、自動車運転過失致死傷で逮捕しているが、検察は危険運転致死傷(予備訴因 自動車運転過失致死傷)または傷害致死傷で起訴する可能性が高いと予想。(求刑は懲役15年程度か?)
常習的な当たり屋行為の事実や追突したトラックへの責任転嫁があるなら裁判員裁判で情状酌量の余地なしとして満額判決となる可能性が高い。