https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171013-00531398-shincho-pol

改憲論者だった枝野幸男氏!?

 ツイッターでは「#枝野勝て」のハッシュタグが話題の立憲民主党・枝野幸男代表だが、少なくとも同情票部門では独走中だ。とはいえ、実際の投票に結び付くかは疑問だろう。おまけに共産党、社民党、そして立憲民主党という組み合わせは、希望=旧民進党以上に、「野合」という批判も出ていることをご存じだろうか。

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 共産、社民、立憲民主の3党は憲法9条や自衛隊に対するスタンスが全く一致していない。それを示す1つに枝野代表の“論文”がある。

 枝野改憲私案などといって、どれぐらいの方がご記憶だろうか。しかしながら、旧民主党のホームページに掲載されたような身内向けのものではなく、月刊誌「文藝春秋」に堂々と掲載された論文だ。13年の10月号に「憲法九条 私ならこう変える 改憲私案発表」とのタイトルで発表された。

 当時の枝野私案を「安倍政権が狙う集団的自衛権の解釈見直し、明文改憲に対する対立軸を示し、解釈改憲に歯止めをかける」と好意的に受け止める世論もあったが、これに共産党が猛反発。

「しんぶん赤旗」の13年9月10日の記事では「民主・枝野氏が『改憲私案』/集団的自衛権行使・多国籍軍参加容認」の見出し。記事では「枝野私案は憲法9条の1、2項に、9条2、9条3の2条文を追加。軍事力の保有や、国連軍への参加、海外での武力行使を公然と容認」と批判した。

 更に同じ日の紙面に「枝野9条改定私案―歯止めどころか集団的自衛権の行使に道を開くもの/市田氏が批判」の記事(13年9月10日付)も掲載する。

かつて共産党が枝野氏を批判した「事実」

 記事本文では、

《日本共産党の市田忠義書記局長(編集部註:当時)は9日の記者会見で、民主党の枝野幸男元幹事長が雑誌に発表した憲法9条改定にむけた私案について記者に問われ、「集団的自衛権の行使に道を開く危険な内容だ」と批判しました》

 とし、他にも市田氏が、

《「憲法の命ともいうべき、侵略戦争の反省の上にたって『二度と戦争はしない』という9条1項を生かしめているのは、『軍隊をもたない』『交戦権は認めない』という9条2項だ」と強調。その上で「(私案は)その2項を変えないというが、新たな条項を加えることによって、事実上、日本がアメリカと一緒に海外で戦争できる国にしようとする安倍政権と同じ道を歩む危険なものだ」》

 と主張したと伝えている。こんな共産党と、枝野氏が代表を務める立憲民主党が選挙協力を行うというのだから、これこそ真の野合ではないか。共産党に取材を申し込むと、党中央委員会から回答があった。

「枝野氏の私案が、共産党の主張と違うという指摘だが、そもそも今回の3野党合同は、市民団体・グループの要請を受けてのものであり、安倍政権の退場、安倍政権による憲法改悪阻止を実現するためのものです。そして野党共闘として7つの政策を確認しています」

 回答にある7政策は共産党の公式サイトなどに掲載されている。要約すれば、(1)第9条改正への反対、(2)特定秘密保護法・安保法制などの白紙撤回、(3)原発ゼロ実現、(4)森友・加計及び南スーダン日報隠蔽疑惑を究明、(5)保育、教育、雇用政策の拡充、(6)生活底上げの経済・社会保障政策確立、(7)LGBTに対する差別解消施策・女性に対する雇用差別・賃金の格差を撤廃、選択的夫婦別姓や議員男女同数化の実現――というものだ。

今回の総選挙は単なる「就職活動」

以下ソース