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生まれつき心臓に病気を抱え、治療を続けながら成人になった患者が就労や出産などの課題について語る全国大会が都内で開かれました。

大会が開かれた東京・文京区の会場には、患者やその家族などおよそ250人が集まりました。生まれつき心臓病を抱え、治療を続けながら成人になる「成人先天性心疾患」の患者は、医療技術の進歩に伴って50万人を超えているということで、治療と仕事の両立などの新たな課題に直面しています。

41歳の会社員の男性は去年、再手術をした経験を語り、入院や治療に対する会社からの理解が不可欠で、術後は体調も考慮しながら無理をせずに仕事をすることが重要だと訴えました。

出産を経験した女性は、早めに入院して心臓の検査を受けながら出産に臨んだ経験を語り、病気で疲れやすいため育児は家族や保健師など周囲のサポートが必要だと語りました。

また専門の医師は、大人になって新たに発症する合併症などに対応するため診療体制のさらなる整備などが必要だと述べました。

大会を主催した「全国心臓病の子どもを守る会」の神永芳子会長は「この病気の患者は外見からはわからないので、体調への配慮など病気への理解が進めばよいと考えている。患者本人も、成人したあとにさまざまな課題が起こりうることを認識してほしい」と話していました。

10月15日 11時59分