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脳死した人からの臓器提供を可能にする法律が施行されて16日で20年になるのを前に、臓器移植について理解を深めてもらおうという大会が都内で開かれました。
東京・千代田区で開かれた大会には、医療関係者や学生などおよそ200人が集まりました。

はじめに、日本臓器移植ネットワークの門田守人理事長が「脳死からの臓器提供は年々増えているものの、移植を待つ人が1万3000人余りいる中で、実際に受けているのは年間およそ300人だ」などと現状を説明しました。

続いて、医療関係者や大学生らが壇上に上がり、臓器提供のカードなどで意思表示をしている人は10%余りと低い状態が続いているとして意見を交わし、男子大学生は「ネットにはさまざまな情報があって正確な知識が得られず、意思表示するのに困った」などと指摘する声が相次ぎました。

また、看護師の女性からは「『臓器提供をしたい』だけではなく、『したくない』という意思のほか、『臓器をもらいたい』や『もらいたくない』という意見も家族にとっては大切だ」といった話も出ていました。

この20年間で、脳死からの臓器提供は全国で479例行われ、移植を受けた人は2000人を超えています。

大会に参加した大学生は「これまで考えたことがなかったので、帰ったら家族と話し合ってみたい」と話していました。

10月15日 20時18分